広島県廿日市市の税理士です。税務調査、法人税、消費税、相続税、相続対策・事業承継、節税対策、保険の活用

人格のない社団等への課税

 人格のない社団等への課税

 学校のPTA、研究会やクラブ、労働組合、マンションの管理組合などは「人格のない社団等」とされ、これらが収益事業を営む場合には、(原則)法人税が課税されます。

 人格のない社団等とは、法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものとされています。
(人格のない社団等に該当する要件)

  •  代表者や管理人が定められていること
  •  単なる個人の集合体でなく、団体としての組織を有していること
  •  統一された意志の下に活動を行う
どこにでも、このような組織は存在する可能性があります。
納税義務に要注意!!


 収益事業への課税

★ 人格のない社団等については、法人とみなされ法人税法の規定が適用されますが、あくまで収益事業を営む場合に限られます。(法4①)

★ 収益事業とは、次の2つを満たすものです。(法2十三、令5①)

  • 次の収益事業の種類に掲げる事業(その性質上その事業に付随して行われる行為を含む。)
  • 継続して事業場を設けて行われること


税制ホームページ(財務省)より
税制ホームページ(財務省)より


  •  参考(法人税法の規定)

―法人税法―

(定義)
第二条
十三  収益事業 販売業、製造業その他の政令で定める事業で、継続して事業場を設けて行われるものをいう。

(人格のない社団等に対するこの法律の適用)
第三条  人格のない社団等は、法人とみなして、この法律(別表第二を除く。)の規定を適用する。

   第二章 納税義務者
第四条  内国法人は、この法律により、法人税を納める義務がある。ただし、公益法人等又は人格のない社団等については、収益事業を行う場合、法人課税信託の引受けを行う場合又は第八十四条第一項(退職年金等積立金の額の計算)に規定する退職年金業務等を行う場合に限る
2  公共法人は、前項の規定にかかわらず、法人税を納める義務がない。
3  外国法人は、第百三十八条(国内源泉所得)に規定する国内源泉所得を有するとき(人格のない社団等にあつては、当該国内源泉所得で収益事業から生ずるものを有するときに限る。)、法人課税信託の引受けを行うとき又は第百四十五条の三(外国法人に係る退職年金等積立金の額の計算)に規定する退職年金業務等を行うときは、この法律により、法人税を納める義務がある。
4  個人は、法人課税信託の引受けを行うときは、この法律により、法人税を納める義務がある。


 収益事業の範囲とは

 収益事業は次の34事業と定められており、いずれかの事業に該当する場合は、法人税法に規定する課税が行われます。

収益事業の範囲:国税庁-新たな公益法人関係税制の手引から(平成21年7月版)

 請負業について

  •  事務処理の委託を受ける業が含まれます。
    •  他の者の委託に基づいて行う調査、研究、情報の収集及び提供、手形交換、為替業務、検査、検定等の事業は請負業に該当します。(国等からの委託に基づいて行うこれらの事業を含みます。)
  •  請負業については、委託者が誰であるかを問わず原則課税されるものですが、法令の規定、行政官庁の指導又は当該業務に関する規則、規約若しくは契約に基づくもので、次の要件に該当するものは、収益事業としないものとされます。(確認を受けた期間について)
    •  実費弁償により行われるものであること
      (その委託により委託者から受ける金額が当該業務のために必要な費用の額を超えないことをいう。)
    •  あらかじめ一定の期間(おおむね5年以内の期間とする。)を限って所轄税務署長の確認を受けたとき

 国、地方公共団体等から交付を受ける補助金、助成金等の取扱い

 人格のない社団等が国、地方公共団体等から交付を受ける補助金等は、原則非課税とされています。
 (資産の譲渡又は役務の提供の対価としての実質を有するものを除かれます。)

  •  固定資産の取得又は改良に充てるために交付を受ける補助金等の額
     たとえ当該固定資産が収益事業の用に供されるものである場合であっても、収益事業に係る益金の額に算入しません。
  •  収益事業に係る収入又は経費を補てんするために交付を受ける補助金等の額
     収益事業に係る益金の額に算入する。


 人格のない社団等とは

-用語解説-
★ 人格のない社団等とは、課税上の問題から、法人ではないけども法人と同様の活動をしている団体(社団や財団)を法人とみなしてこう呼ばれます。
★ 例えば、学校のPTA、研究会やクラブ、労働組合、マンションの管理組合
★ これらは人格がなく法人ではありませんが、税法は公平を期すために「人格のない社団等」と規定し、収益事業に対しては法人税等が課税されます。


 参考(法人税法の規定)

 法人税法では、法人を、公共法人・公益法人等・協同組合等・人格のない社団等・普通法人・非営利型法人の6つに分類して、課税のルールを定めています。

―法人税法―
(定義)
第二条  この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
     (略)
五  公共法人 別表第一に掲げる法人をいう。

六  公益法人等 別表第二に掲げる法人をいう。

七  協同組合等 別表第三に掲げる法人をいう。

八  人格のない社団等 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものをいう。

九  普通法人 第五号から第七号までに掲げる法人以外の法人をいい、人格のない社団等を含まない。

九の二  非営利型法人 一般社団法人又は一般財団法人(公益社団法人又は公益財団法人を除く。)のうち、次に掲げるものをいう。

イ その行う事業により利益を得ること又はその得た利益を分配することを目的としない法人であつてその事業を運営するための組織が適正であるものとして政令で定めるもの
ロ その会員から受け入れる会費により当該会員に共通する利益を図るための事業を行う法人であつてその事業を運営するための組織が適正であるものとして政令で定めるもの


 参考(法人税基本通達)

 法人税基本通達は、法人税法でいう「法人でない社団」「法人でない財団」「代表者又は管理人の定め」などについて解説しています。

―法人税基本通達―

(法人でない社団の範囲)
1-1-1 法第2条第8号《人格のない社団等の意義》に規定する「法人でない社団」とは、多数の者が一定の目的を達成するために結合した団体のうち法人格を有しないもので、単なる個人の集合体でなく、団体としての組織を有して統一された意志の下にその構成員の個性を超越して活動を行うものをいい、次に掲げるようなものは、これに含まれない。

(1) 民法第667条《組合契約》の規定による組合
(2) 商法第535条《匿名組合契約》の規定による匿名組合

(法人でない財団の範囲)
1-1-2 法第2条第8号《人格のない社団等の意義》に規定する「法人でない財団」とは、一定の目的を達成するために出えんされた財産の集合体で特定の個人又は法人の所有に属さないで、一定の組織による統一された意志の下にその出えん者の意図を実現すべく独立して活動を行うもののうち法人格のないものをいう。

(人格のない社団等についての代表者又は管理人の定め)
1-1-3 法人でない社団又は財団について代表者又は管理人の定めがあるとは、当該社団又は財団の定款、寄附行為、規約等によって代表者又は管理人が定められている場合のほか、当該社団又は財団の業務に係る契約を締結し、その金銭、物品等を管理する等の業務を主宰する者が事実上あることをいうものとする。
  したがって、法人でない社団又は財団で収益事業を行うものには、代表者又は管理人の定めのないものは通常あり得ないことに留意する。

(人格のない社団等の本店又は主たる事務所の所在地)
1-1-4 人格のない社団等の本店又は主たる事務所の所在地は、次に掲げる場合に応じ、次による。

(1) 定款、寄附行為、規則又は規約(以下1-1-4において「定款等」という。)に本店または主たる事務所の所在地の定めがある場合 その定款等に定められている所在地
(2) (1)以外の場合 その事業の本拠として代表者又は管理人が駐在し、当該人格のない社団等の行う業務が企画され経理が総括されている場所(当該場所が転々と移転する場合には、代表者又は管理人の住所)


powered by Quick Homepage Maker 4.81
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional